毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。
英Collins English Dictionaryの次には、11月20日に英Cambridge Dictionaryが「Word of the Year」を発表しました。
Cambridgeが選んだ今年の言葉は「manifest」
Cambridgeが選んだ今年の言葉は「manifest」です。
「manifest」はもともと「明白な」や「明らかにする」という意味を持つ言葉ですが、近年、特に若者の間で「自分の望む結果を強く思い描くことで、それが現実になると信じる」という新たな意味で使用されるようになりました。
この言葉の人気は、歌手のデュア・リパやサッカー選手のオリー・ワトキンスなどの著名人が、自身の成功を「manifest」したと語ったことにより、さらに高まりました。
ケンブリッジ辞典によると、「manifest」は過去1年間で約13万回検索されており、その使用頻度の増加と新しい意味の広がりが、今回の選出の理由となっています。
- manifest 自分の望む結果を強く思い描くことで、それが現実になると信じる動詞
次点以下には、CollinsもWord of the Yearに選んだ「brat」、環境に配慮した選択を重視して食事やライフスタイルを選ぶ人々を指す「ecotarian」などが選ばれています。
- brat (形容詞)自信に満ち、独立心があり、快楽主義的な姿勢の
- ecotarian エコタリアン環境に配慮した選択を重視して食事やライフスタイルを選ぶ人
- resilience 回復力、強靭さ
さらに、このWord of the Yearに選ばれるにはCambridge Dictionaryにすでに収録されている言葉であるという条件がありますが、まだ辞書に未収録で今後の使用頻度の変化を注目している言葉として以下5つも紹介されています。
- quishing QRコードを使用したフィッシング詐欺
- resenteeism 仕事に不満を持ちつつも働き続けること
- gymfluencer ジムフルエンサーフィットネスやボディビルに特化したインフルエンサー
- cocktail party problem カクテルパーティー問題複数人が話している中で特定の声に集中するのが難しいという現象
- vampire 電源を切っていてもエネルギーを消費する機器や家電