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2023年流行した英語Word of the Year―米Merriam-Webster編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

11月27日には米Merriam-Websterが「Word of the Year」を発表しました。

Merriam-Webstarが選出した今年最も注目された言葉は、「本物の」「正真正銘の」を意味する「authentic」でした。

先日ご紹介したCambridge Dictionaryの今年の言葉と同様、この言葉が選ばれたのにはAIの台頭が背景にあります。

AIによって「リアル」と「フェイク」の境界が曖昧になり、何が本物なのかを人々が探求しようとしたこと、さらに歌手のテイラー・スウィフトが「本物の声」「本物の自己」を追求する声明で2023年に話題になったことが、authenticが検索される回数が増加した要因になっているようです。

そのほか、このような言葉が2023年の言葉としてピックアップされています。

※Merriam-Webstar選出の「implode」はRNN時事英語辞典に収録済みの「implosion」に、同じく「indict」は「indictment」をリストに表示しています。

2023年流行した英語Word of the Year―英Cambridge Dictionary編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

英Collins English Dictionaryの次には、11月15日に英Cambridge Dictionaryが「Word of the Year」を発表しました。

Cambridgeが選んだ今年の言葉は「hallucinate」です。

もともとは、視覚や聴覚などの感覚が歪んで現実と異なる幻覚を経験することを意味しますが、人工知能(AI)技術の進化と普及によって、AIが事実と反する情報を生成することを指すようにもなりました。「hallucinate」が2023年の言葉として脚光を浴びたのは、人々がAIという新しい技術に対して抱く期待や懸念、そして予測不可能な未来に対する不安を表していると言えるでしょう。

Cambridgeのこの記事には、ほかにもAI関連用語が紹介されていました。以下、リストにしています。

  • hallucinate (AIが)事実と反する情報を生成する
  • chatbot 対話ソフト、チャットボット自動で会話するプログラム
  • generative AI 生成AI、ジェネレ―ティブAI自ら設計したり画像を生み出したりできる創造的な人工知能
  • large language model LLM 大規模言語モデル
  • hallucination (AIが)誤った情報や予測を生成すること
  • confabulation (AIが)誤った情報や予測を生成することもともとは作り話という意味
  • prompt engineering プロンプトエンジニアリングAIに対して、望ましいアプトプットを得るために、質問や命令を最適化すること

2023年流行した英語Word of the Year―英Collins編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

2023年も各社の先頭を切って、イギリスのCollins English Dictionaryが11月1日にWord of the Yearを発表しました。

Collinsが選んだ今年の言葉は「AI」

Collinsが選んだ今年の言葉は、「AI」でした。ChatGPTのように、人間が使う言語で人間とAIが対話して、AIに文章を考えさせたり、プログラムソースコードを書かせたりなど、簡単にAIを活用できるようになりました。一方で、AIによって本物そっくりの偽画像や偽映像も作り出せるようになり、規制の必要性も議論されるようになってきています。

次点以下には、買わないほうがよい商品を紹介することを意味する「deinfluencing」や、ロンドンに登場した一定の排出ガス規制を満たしていない車が通行するのに通行料金を課す「ULEZ」、銀行が特定の顧客への銀行サービス提供を停止する「debanking」などが選ばれています。

Collinsが選定したWord of the Yearの一覧です。

※Collinsでは、形容詞”ultra-processed”として紹介されているが、RNN時事英語辞典へ登録済みの”ultra-processed food”としてリストアップしています。

2022年流行した英語Word of the Year―英Oxford English Dictionary編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

12月5日には英Oxford English Dictionaryが「Word of the Year」を発表しました。

Oxfordは、例年と異なり3つの候補の言葉から、初めてネットでの投票によって1位を決めました。

その結果、選ばれたのは“goblin mode”でした。

「自分勝手に、怠惰で、だらしなく振る舞うこと」を表すスラングで、2009年に初めてツイッター上に登場しましたが、2022年にSNS上で多く飛び交ったとのこと。ちょうど新型コロナ関連の行動規制が緩和されつつある時期に”normal life”に戻りたくないという人々の気持ちが現れた。

ちなみにgoblinはヨーロッパの伝承に登場する小さく醜い妖精のこと。

2位、3位はそれぞれ“metaverse”“#IStandWith”でした。

metaverseは日本でも最近メディアで使われるようになりましたが、自分自身のアバターをデジタル空間に存在させて、他の人のアバターとコミュニケーションを取れる、仮想現実世界のことです。

#IStandWithはSNS上で特定の人や団体への連帯を表明する際に使われるハッシュタグ。2022年にロシアがウクライナに侵攻した際に、#IStandWithUkraineを投稿する人が増加しました。

注1: metaverseは当Word of the Year発表前にRNN時事英語辞典に収録済み。

2022年流行した英語Word of the Year―米Merriam-Webster編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

11月28日には米Merriam-Websterが「Word of the Year」を発表しました。

Merriam-Websterが運営するオンライン辞書で、検索された回数が昨年比で1740%増加した”gaslighting“が選ばれました。

gaslighting“は「自分の利益のために、誰かに誤ったことを信じ込ませること」の意味。

  • gaslighting 自分の利益のために、誰かに誤ったことを信じ込ませること

もともとは1938年に発表された演劇のタイトルで、夫が自分の家の明かりに細工をしておき、意図的にだんだんと暗くしていきます。妻が「暗い」と訴えますが、夫は「暗くない」と言い、妻はとうとう自分の認識を信じられなくなってしまうというストーリーです。

フェイクニュースやディープフェイクが氾濫し何を信じたらよいのか迷う時代に関心を集めた言葉と言えます。

そのほか、下記の言葉も2022年の言葉としてピックアップされています。

注1: Merriam-Webster選出は「Omicron」だが、上記リストは当辞典収録済みデータの「Omicron variant」を表示
注2: oligarch、Omicron、Queen ConsortはWord of the Year発表前にRNN時事英語辞典に収録済み。

2022年流行した英語Word of the Year―英Cambridge Dictionary編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

英Collins English Dictionaryの次には、11月16日に英Cambridge Dictionaryが「Word of the Year」を発表しました。

オンライン版辞書のアクセス数などを元に選ばれたのは、野球のhome runを短縮した「homer」でした。

5月5日にアクセスが急増したとか。いったい何が起きたのでしょうか。

答えは、Wordleという世界中で人気のパズルゲーム。The New York TimesなどのWebサイトに掲載され、6回のチャンスを使って5文字の英単語を推測するもので、5月5日の答えが「homer」でした。アメリカでは一般的によく知られている野球用語ですが、Cambridge Dictionaryを拠点とするイギリスはじめ、アメリカ国外では馴染みのない言葉のため、検索が急増したと推測されています。

※homerはRNN時事英語辞典に2013年に収録。

2022年流行した英語Word of the Year―英Collins編

毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。

2022年は各社の先頭を切って、イギリスのCollins English Dictionaryが11月1日にWord of the Yearを発表しました。

Collinsが選んだ今年の言葉は、「permacrisis」でした。「不安定な状態や不安感が長期間に渡り継続すること」を表しています。

新型コロナウイルスやウクライナ戦争、物価上昇など、終わりの見えないネガティブな出来事が多かった2022年を象徴しています。

次点以降は、従来ウクライナの首都はロシア語読みのKiev(キエフ)と呼ばれていたものを、ウクライナ語読みのKyiv(キーウ)に変える動きや、ジョンソン首相辞任の引き金になったPartygate、日本でも聞かれるように「静かな退職」のもとになったquiet quittingなどがランクインしています。

splooting」は、腹ばいで足を伸ばして横たわっている状態をいいます。暑さのせいで犬やリスなどの動物が冷たい石などの上でこうしている様子がよく目撃されたとのこと。

「ENGLISH JOURNAL 2021年11月号」にRNN時事英語辞典が制作協力

株式会社アルクが発行する月刊英語学習情報誌「ENGLISH JOURNAL2021年11月号」の特集記事「2021時事英語ベスト10」にRNN時事英語辞典が制作協力させていただきました。

当サイト編集長が2021年初頭以降の英語ニュースから時事英語ベスト10を選びました。それぞれに解説やニュース英文例、和訳がついています。

そのほか、ニュース英語を読むのに必要な基礎力やおすすめのニュースサイト紹介、リスニング・リーディング問題もついています。

スクリプトと音声ダウンロード付きの著名人インタビューは、俳優のベネディクト・カンバーバッチと「スマホ脳」著者で精神科医のアンデシュ・ハンセン。

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