毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。
2023年も各社の先頭を切って、イギリスのCollins English Dictionaryが11月1日にWord of the Yearを発表しました。
Collinsが選んだ今年の言葉は「AI」
Collinsが選んだ今年の言葉は、「AI」でした。ChatGPTのように、人間が使う言語で人間とAIが対話して、AIに文章を考えさせたり、プログラムソースコードを書かせたりなど、簡単にAIを活用できるようになりました。一方で、AIによって本物そっくりの偽画像や偽映像も作り出せるようになり、規制の必要性も議論されるようになってきています。
次点以下には、買わないほうがよい商品を紹介することを意味する「deinfluencing」や、ロンドンに登場した一定の排出ガス規制を満たしていない車が通行するのに通行料金を課す「ULEZ」、銀行が特定の顧客への銀行サービス提供を停止する「debanking」などが選ばれています。
Collinsが選定したWord of the Yearの一覧です。
- artificial intelligence AI 人工知能
- bazball バズボール攻撃や守備で積極的な意思決定をするクリケットのプレースタイル
- deinfluencing 買わないほうがよい商品を紹介すること
- nepo baby 二世セレブ親の功績や影響力でキャリアを築いているとされるその子のこと
- ultra-processed food 超加工食品
- canon event 人生で避けられない出来事
- debanking 銀行が特定の顧客への銀行サービス提供を停止すること
- greedflation 便乗値上げ企業が利益最大化のために、インフレを口実に本来は必要のない値上げをすること
- semaglutide セマグルチド糖尿病治療や食欲の抑制に用いる薬
- Ultra Low Emission Zone ULEZ 超低排出ゾーンロンドンにある、一定の排出ガス規制を満たしていない車が通行するのに通行料金を課す区域
※Collinsでは、形容詞”ultra-processed”として紹介されているが、RNN時事英語辞典へ登録済みの”ultra-processed food”としてリストアップしています。