毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。
2024年も各社の先頭を切って、イギリスのCollins English Dictionaryが11月1日にWord of the Yearを発表しました。
Collinsが選んだ今年の言葉は「brat」
Collinsが選んだ今年の言葉は、「brat」でした。イギリスの歌手、チャーリーXCXさんがリリースしたアルバムのタイトルで、従来は「わがまま」や「生意気」といったネガティブな意味合いで使われてた「brat」が、「自信に満ち、独立心があり、快楽主義的な姿勢を持つ」とポジティブに解釈されるようになりました。
アルバムのリリース後、特にSNS上で「brat summer」というフレーズが広まりました。これは、社会の規範や期待に縛られず、自分らしさを大切にする生き方を推奨するムーブメントとして、多くの若者に支持されました。
次点以下には、質の低いオンラインコンテンツを過剰に消費することで思考が鈍くなる状態を指す「brainrot」、人生やキャリアの中で特徴的な時期を意味する「era」、ダイエットやフィットネス、矯正などを通じて、外見の魅力を最大限に高めようとする行為の「looksmaxxing」などが選ばれています。
Collinsが選定したWord of the Yearの一覧です。
- brat* (形容詞)自信に満ち、独立心があり、快楽主義的な姿勢の
- brainrot* 脳腐れ質の低いオンラインコンテンツを過剰に消費することで、思考が鈍くなる状態
- era* 人生やキャリアの中で特徴的な時期テイラー・スウィフトの「Eras Tour」に触発されて使用が増えた
- looksmaxxing* 外見最高化ダイエット、フィットネス、矯正などを通じて、外見の魅力を最大限に高めようとすること
- rawdogging* フライト中にスマートフォンや機内エンターテイメントを一切使わずに過ごすこと
- anti-tourism* 反観光観光客急増による地域社会や環境への負担が深刻化し、特にヨーロッパで広がる
- delulu* (形容詞)自惚れているdelusionalの省略形
- romantasy* ロマンタジーロマンスとファンタジーが融合した文学ジャンル
- supermajority 圧倒的多数
- yapping* 特に重要でないことについて長々と話すこと