毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。
12月5日には英Oxford English Dictionaryが「Word of the Year」を発表しました。
Oxfordは、例年と異なり3つの候補の言葉から、初めてネットでの投票によって1位を決めました。
その結果、選ばれたのは“goblin mode”でした。
- goblin mode ゴブリンモード自分勝手に、怠惰で、だらしなく振る舞うこと
「自分勝手に、怠惰で、だらしなく振る舞うこと」を表すスラングで、2009年に初めてツイッター上に登場しましたが、2022年にSNS上で多く飛び交ったとのこと。ちょうど新型コロナ関連の行動規制が緩和されつつある時期に”normal life”に戻りたくないという人々の気持ちが現れた。
ちなみにgoblinはヨーロッパの伝承に登場する小さく醜い妖精のこと。
2位、3位はそれぞれ“metaverse”と“#IStandWith”でした。
metaverseは日本でも最近メディアで使われるようになりましたが、自分自身のアバターをデジタル空間に存在させて、他の人のアバターとコミュニケーションを取れる、仮想現実世界のことです。
#IStandWithはSNS上で特定の人や団体への連帯を表明する際に使われるハッシュタグ。2022年にロシアがウクライナに侵攻した際に、#IStandWithUkraineを投稿する人が増加しました。
- metaverse メタバース自らのアバター(分身)を仮想空間に参加させて、参加者同士で交流したり空間内で行動できる場
- #IStandWith 私は◯◯の味方ハッシュタグ
注1: metaverseは当Word of the Year発表前にRNN時事英語辞典に収録済み。