毎年11月を過ぎると、英米の辞書出版社などが「Word of the Year」を発表します。ちょうど日本の「流行語大賞」のようなもので、その年によく使われた言葉が選定されます。
2022年は各社の先頭を切って、イギリスのCollins English Dictionaryが11月1日にWord of the Yearを発表しました。
Collinsが選んだ今年の言葉は、「permacrisis」でした。「不安定な状態や不安感が長期間に渡り継続すること」を表しています。
新型コロナウイルスやウクライナ戦争、物価上昇など、終わりの見えないネガティブな出来事が多かった2022年を象徴しています。
次点以降は、従来ウクライナの首都はロシア語読みのKiev(キエフ)と呼ばれていたものを、ウクライナ語読みのKyiv(キーウ)に変える動きや、ジョンソン首相辞任の引き金になったPartygate、日本でも聞かれるように「静かな退職」のもとになったquiet quittingなどがランクインしています。
「splooting」は、腹ばいで足を伸ばして横たわっている状態をいいます。暑さのせいで犬やリスなどの動物が冷たい石などの上でこうしている様子がよく目撃されたとのこと。
- permacrisis 不安定な状態や不安感が長期間に渡り継続すること
- Kyiv キーウウクライナ首都
- Partygate パーティーゲート英。2020〜21年にかけて、新型コロナウイルスの影響で集会は禁止されていたが、政府や与党保守党がパーティーを開催していたとする政治疑惑
- splooting 腹ばいになり、足を伸ばして横たわること
- warm bank 暖房バンク英。生活費高騰で暖房を確保できない人に開放される、図書館などの暖かい場所
- Carolean (形容詞)チャールズ国王の英
- lawfare 法律を武器に相手と戦うこと
- quiet quitting 静かな退職必要以上に一生懸命働くのをやめること
- sportswashing スポーツウォッシング国家などが不都合な事実から目を背けさせるために、スポーツを利用すること
- vibe shift バイブシフト文化的雰囲気やトレンドの大きな変化